金目川の自然について、以下の5つのテーマで体育館内に説明コーナーを設け、生徒も5班編成で各コーナーを順に回るという方式により、コロナ対策に留意しながら、特色を持って学習の展開ができました。
①金目川の植物
②金目川の魚
③金目川の石
④液状化実験
⑤立体地理模型
①植物班 講師 柳川三郎、柳川美津江、佐藤道夫
最初に、アニメーションを多用したスライドを使用して、光合成の説明をした。緑色の葉を持った植物が、太陽光を利用して、根から吸い込んだ水と、気孔から吸収した二酸化炭素を材料に、動物に必要な酸素を作ると共に、デンプンを作ること。を丁寧に話した。
私達も、二酸化炭素を減らす生活をすることが大切だと、力説もした。
ついで、植物と昆虫の関係ということで、ウマノスズクサとジャコウアゲハを例にして、植物を利用している昆虫がいることを、産卵からサナギまで、金目川で撮影した自作の動画を使って説明し、逆に植物も昆虫の助けを借りて受粉している話しも加えた。
さらに、押し葉標本を実際に見せて、金目川で見られる身近な野草の話をした。最後に、ローズマリー、ミントなどのハーブを見せ、生徒達は、さわったり、匂いを嗅いだり、気に入ったハーブをお土産にもらったりして、楽しんでいた。
②魚班 講師 永尾貴一、府川清、西岡哲
1.実施内容
◯パワーポイントにより、金目川に実在する主な魚(約15種類)の実写動画、静止画による説明。
説明内容、外観、生息場所、季節による移動、食性、
◯金目川で捕獲した生きた魚を水槽内で展示。
◯質問に対する回答。 下記の第3項ご参照ください。
2.実施結果
準備とパワーポイントの実施に関して;皆様の協力でうまく行きました。
魚の飼育と山下小学校への移送は西岡様にご協力頂きました。
3.反省点,感想
◯生徒さんは生きた魚には強い関心を示すので生きた魚の展示は必須。水槽の水が濁っていた、永尾は小魚が生息していた水槽の水を持参したので、さかなには居心地が良かったが(死んだ魚はいない)、子供たちには見えにくかった。次回は透明な水を用意する方が良い。
◯魚を目の前で見るための観察用の透明ケースも用意した方が子供たち
には見やすい。そのケースを永尾は持っています。時々、アユなどの動画を
撮影している透明容器。水槽から魚をすくい取る小さな網も用意する。
◯11月は魚が深みに落ちるので捕獲が容易でない―今年は気温が高か
ったので捕獲できましたが。9月には捕獲して、飼育の必要あり。
◯触ってみたい子どもたちもいた。次回は触れる機会を作るのも考えた
い。
4.質問と回答。
(1)金目川には毒のある魚が生存しているか?
回答;毒のある魚はいない
(2)金目川の魚はすべて食べられるか?
回答;すべて食べられるが、美味な魚、そうではない魚がいる。ただし、食感には個人差がある。 一般においしいと言われている魚は、アユ、ウナギ、ナマズ、コイ、ハゼなどがいる。モクズカニ、カワエビ、テナガエビなども食べます。川魚は必ず、加熱して食べるように説明ー寄生虫がいる可能性がある。ただし、稚魚から養殖された魚の場合で寄生虫を排除している場合には生食も可。
(3)金目川の魚でぬるぬるしている魚は?
回答;アブラハヤ、ウナギ、ナマズ、ドジョウなどがいる。一般に魚の皮膚は柔らかく、触るとほとんどの魚がぬるっとしている。
(4)冬の期間、川の魚はどこにいるのか?
回答;多くは、川の深い場所にいて動かない。ただし、金目川の場合、アユ、ハゼ科の魚、モクズカニなどは冬季は子供の状態で相模湾にいる。春先に遡上する。また、中流域では一部は湧き水(水温が年間を通じて一定、当地では17°C)があり、冬は流れている川の水より 暖かい。
(5)子供たちは生きた魚に強い関心をもっていた。魚取りもしたいようだ
った。
(6)天然のアユからはスイカ(メロン)の様な芳香が出ていると説明すると、子供たちは初耳であった。養殖のアユからはその様な匂いがしないので生徒さんたちは天然のアユを食べたり、川でアユを捕まえ機会がないためか?
(7)金目川にアユがいることを知らない生徒さんもいた。
(8)アユの一生について―秋に生まれてから海に下りすごし、春に川を遡上し、成長して落ちアユになり、卵を生んで一生を終わる。一年魚である、と話すと、初めて聞く話なので興味を示した。先生も同様だった。
(9)金目川に60種以上の魚が生存していると説明すると意外に多いと感じた生徒さんが多かった。
③石班 講師 露木正巳
上流・中流・下流の河原から採集してきた石にさわらせ、手触りや重さを感じてもらいました。子どもたちの感想を聞いて感心したのは、角張って重い上流の石を「かたい」、なめらかで手のひらにおさまる中流の石を「やわらかい」と表現していたことです。言葉の本来の使い方からすると違うかもしれませんが、実感がこもっていました。言い得て妙、子どもならではの表現だと思いました。
子ども達に人気があったのは、中流の石でした。河原で「水切り遊び」をしたことのある子が多く、「この石は、水切りがよくできそうだね」と友達同士で話していました。掌にすっぽりおさまる大きさ、手触りのなめらかさもよかったようです。
④液状化実験班班 講師 篠原憲一、古澤政明
昨年は液状化のみの話と実験をしましたが、今年は、地球内部の構造から地震の現象をものすごく簡単に話してから、その地震により起こる液状化の話に持っていきました。
パネルも東日本大震災と大正時代の関東大震災の物を持参しましたが、知っている生徒がかなりいて、又、質問も多くあり、頼もしく思いました。
液状化実験がやはり一番興味を持ってくれ、生徒たちは実験に大変に喜んで
くれました。
一台しかない実験装置を大事にしていかなければと思います。
⑤立体地理模型班 講師 岩本勲 坂井昇
楽しかった。 何人かの児童は山下小の位置を探していた。 1mmの赤点が山下小の位置だと、この地図では200mの大きさだと教えました。びっくりしていた。
展示していた知床半島は今年、遊覧船のカズ1が沈没し26 名が死亡、まだ 2名が行方不明で、小学生が見つかっていないことを話した。
また、じゃんけんで勝ち残った児童に富士山の立体模型の富士山と箱根を完成させプレゼントした。去年は展示だけだったが5人 の児童に体験してもらえてよかった。(報告者 坂井)
神奈川県西部地域の模型。サイズが横1.5m縦50cmの模型を見てもらった。触ってもらった。軽く作ってあるのも感じてもらった。作るのに6か月と聞いて、びっくりしていた。
金目川水系と水源地と「分水嶺」を教えた。海岸線から目を低くして、実際に見る大山を感じ、蛭ケ岳から見る相模湾を感じてもらえた